赤ちゃんの寝かしつけや添い寝をサポートするアイテムとして人気の「ファルスカ ベッドインベッド」。軽量で持ち運びがしやすく、布団やベッドの上でも安心して使える設計が魅力です。
しかし近年、SNSやニュース、さらには事故調査機関の報告を通じて、「ベッドインベッドによる事故」が発生しているという情報も注目されています。特に寝返りを始めた時期の赤ちゃんに関しては、使い方を間違えることで重篤な事故に繋がる可能性も。
この記事では、ファルスカのベッドインベッドを実際に使っているご家庭や、これから検討中のご家庭向けに、「実際の事故事例」「なぜ起きたのか」「どうすれば安全に使えるのか」まで、徹底的に解説していきます。
ファルスカ ベッドインベッドで起きた事故とその原因とは?
ファルスカを含むベッドインベッドは、一定の使い方に限っては非常に便利な育児グッズですが、使用方法や設置環境を誤ると、深刻な事故につながるケースがあります。
■1. 寝返りによる窒息事故の事例
ある家庭では、寝返りを始めたばかりの5ヶ月の赤ちゃんが、ベッドインベッドに寝かされていました。両親は目を離していたわけではなく、すぐ隣のベッドで就寝中。夜中、赤ちゃんが寝返りを打った際、ベッドインベッドごと横に傾いてしまい、赤ちゃんの顔が側面クッションに埋もれる形になり、窒息状態に陥ったといいます。
この事例では、救急搬送が間に合ったものの、低酸素脳症という後遺症が残る重篤な事故へと発展しました。
■2. アメリカで相次ぐ死亡事故と法規制
アメリカ消費者製品安全委員会(CPSC)では、2020年時点でベッドインベッド(infant sleeper)関連の死亡事故が少なくとも73件報告されており、特に「傾斜型ベッドインベッド」による事故が目立っています。
これらの多くが「寝返りで顔が埋もれる」「転倒で身体がねじれる」「囲いに挟まれる」といったケースで、いずれも使用中の姿勢や寝具の柔らかさが要因となっていました。
2022年には、こうした傾斜型スリーパーを事実上禁止する「安全な睡眠製品に関する法律(Safe Sleep for Babies Act)」が施行され、今では一定の構造・通気性・安定性を満たさない製品は販売が制限されています。
ファルスカ ベッドインベッドを安全に使うための6つのチェックポイント
1. 使用対象月齢を守る(寝返りを始めるまで)
ファルスカの公式でも、多くのベッドインベッドは「新生児〜4ヶ月頃」までを目安としています。寝返りが始まると、赤ちゃんの動きに製品がついていけず、想定外の転倒や圧迫が発生しやすくなるため、月齢と成長ステージに合わせて卒業の判断が必要です。
2. 傾斜をつけて使わない
「傾斜をつけた方が寝かしつけがラク」という声もありますが、これは重大事故の引き金になります。寝返りで重心が偏ると、赤ちゃんが横転しやすくなり、顔が側面に押し付けられて呼吸困難を起こす危険性があります。
平坦な設置が基本です。フローリングやベッド上でも、水平を確保できる場所を選びましょう。
3. 柔らかいマットレスや枕はNG
ベッドインベッドの中に枕や厚手のクッション、ぬいぐるみなどを入れると、赤ちゃんが顔を埋もれさせやすくなり、窒息の原因になります。
赤ちゃんの頭は軽く動きやすいため、ふとした瞬間に埋もれてしまう危険があります。できるだけ「硬めで平坦なマットレス」+「何も置かない環境」を徹底しましょう。
4. 目の届く距離に設置する
夜間も含めて、目の届く場所で使用することが鉄則です。特に寝返りが始まる頃は、わずか数十秒で危険な姿勢になることも。別室での長時間使用や、昼間の無人状態は避けてください。
5. 寝返り期以降はベビーベッドや布団への切り替えを
寝返りをし始めたら、ベッドインベッドからは卒業しましょう。その後の選択肢としては、次のようなものがあります。
- 柵付きのベビーベッド(転落・挟まり防止設計あり)
- ベビー布団セット(床置きで安定・通気性◎)
- おひなまき+硬めの敷布団(寝返り予防)
どれも安全性を重視した製品設計で、寝返り以降の時期に向いています。
6. 最新の製品改良情報を確認する
ファルスカなどの人気ブランドでは、ユーザーの声や事故報告を元に、細かな改良を加えているケースがあります。
- クッションの高さ調整
- メッシュ素材への変更
- 対象月齢の明記
購入時・使用前には、公式サイトや商品ページで必ず「対象月齢」「使い方の注意点」「改良履歴」をチェックするようにしましょう。
ユーザーの体験談に見る「安心と不安」
◆ポジティブな声
- 「里帰り出産で実家に布団がなくても使えて便利だった」
- 「夜泣き対応がしやすく、精神的にかなり助けられた」
- 「お昼寝や授乳時の仕切りとして重宝した」
◆ネガティブな声・不安の声
- 「寝返りし出すと使いづらくなった」
- 「思ったより柔らかく、窒息が不安でやめた」
- 「転がって囲いに挟まった時にヒヤッとした」
まとめ:ファルスカ ベッドインベッドを使うなら「短期集中」で、安全を最優先に
ベッドインベッドは、赤ちゃんとの生活を便利にする育児グッズですが、その一方で「安全性」が使用期間・環境・赤ちゃんの成長スピードに大きく左右されます。
ベッドインベッドを使う際の最重要ポイントは以下の通りです。
- 対象月齢(0〜4ヶ月)を守る
- 傾斜なし、水平設置を基本とする
- 柔らかい寝具・枕類は入れない
- 使用中は目を離さず、異常をすぐ察知できる環境にする
「事故を防ぐ」ことを前提に使えば、ファルスカのベッドインベッドは非常に実用性の高い育児アイテムです。赤ちゃんの成長に合わせて、安全な使い方を選んでいきましょう。
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